オーナー日記 2010年9月号

『星守る犬』(村上たかし著)の話です。 祖父母と3人で暮らしていた男の子がいましたが、彼が10歳のとき、おばさん が病気で亡くなってしまいました。寂しそうにしていた彼におじいさんが「今日 からお前の犬だ。世話をしなさい」といって連れて帰ってきた子犬を渡しました。

男の子は喜んでボールを投げたりして犬と遊んでいましたが、やがて大きくなる につれて他のことに興味が移っていき、犬と一緒に過ごすことは少なくなりました。

彼が18歳になったとき、おじいさんが脳卒中で倒れて急死してしまいました。お通夜 が終わって、ふと見ると犬がそばにいました。心配そうに彼を見つめています。そ目が合 ったとき、彼は気づきました。「おじいさんは、この日が来ることを思って、犬を家族の 一員に向かい入れたのだ」彼は犬を抱いて、そのぬくもりを感じながら涙を流しました。

4年後、犬も年をとって犬小屋で寝ていることが多くなりました。ある日、彼が犬小屋 の前を通ると、犬が最後の力を振り絞るように、ボールをくわえて彼に近づいてきまし た。

幼いときに遊んだように、彼がボールを投げてあげると嬉しそうにボールを拾おうとしま した。しかし、犬にその力は残っていませんでした。そのまま倒れて、死んでしまいまし た。「自分はこの犬に何をしてやれたのか?もっと、遊んでやればよかった。もっと、た っぷり散歩させてやればよかった。無理やり引っぱらず、気の済むまでガードレールやら 縁石やら電柱のにおいをかがせてやればよかった。もっと……恐れずに愛すればよかった ……」と彼は心から悔やみました。

当たり前のように、一緒に時間を過ごしてくれる人がいる。そんな時間は永遠 ではありません。大切な人を失ってから気づいたのでは、もったいないです。

プロフィール
中 山和義(なかやま かずよし)
中山和義(なかやま かずよし)
海外のスポーツビジネスを経験、帰国後、ヨネックス株式会社勤務、テニススクール担当として200ヶ所以上の事業所で販売促進企画を実施、退社後、 父親の経営する緑ヶ丘ローンテニスクラブの 経営改善に着手、赤字テニスクラブを業界トップのテニスクラブに改善。その後、テニスショップ、テニスサポートセンターをオープン、オリジナルブランドを 立ち上げ、ラケットやガット、テニス練習機などを中心に売り上げを伸ばしている。 日本メンタルヘルス協会公認心理カウンセラー。心理カウンセラーとしての知識を応用したセミナーは(株)船井総合研究所や(社)日本テニス事業協 会、商工会議所などでも高い評価を受けている。 テニス普及のためのNPOテニスネットワークを設 立、三鷹青年会議所の理事長を務めるなど地域ボランティア活動にも力をいれている。 著書に累計30万部のベストセラーシリーズ、「大切なことに気づく24の物語(フォレスト出版)」、「小さな幸せに気づく24の物語(フォレスト出版)」や「客は集めるな!お客様とのきずなを作る3つの関係(フォレスト出版)」、「スポーツから気づく大切なこと(実業之日本社)」、「人生が変わる感謝のメッセージ(大和書房)」などがあ る。 日本コンサルタント協会公認 パートナービジネスコンサルタント 日本メンタルヘルス協会公認心理カウンセラー (社)日本テニス事業協会 理事 シニアテニスプロデューサー NPO テニスネットワーク理事長

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