2010.07.30
オーナー日記 2010年8月号
「江ノ電の運転手になりたいという病気の子の夢を叶えてもらえないでしょうか?」 という病気の子どもを支援する団体の手紙がきっかけで、16歳の心臓病で入院している 男の子が江ノ電を運転することになりました。 男の子は本当に鉄道が大好きで小さい頃から、いつも大きくなったら運転手になりたい と話していました。特に街中を走る江ノ電が大好きでした。 運転の当日、救急車で藤沢駅に到着した男の子は運転手の制服に着替え、付き添われな がら、運転席に座りました。そして、検車区間では実際に自分の力だけで電車を動かしま した。その間、男の子は病気だとは思えない笑顔で目を輝かせながら電車を運転していま した。 残念ながら、その4日後、男の子は亡くなりました。 今でも、江ノ電本社にはその男の子、新田朋宏君が描いた江ノ電を運転する男の子の絵 が飾られています。社員が江ノ電を愛してくれた男の子がいたことを忘れないためです。 大人になって仕事をすることは当たり前ではありません。 大人になれなかった子ども達の夢の世界を生きていられることを忘れてはいけないと思い ます。
中 山和義(なかやま かずよし)
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