2010.06.01
オーナー日記 2010年6月号
先日、伊達公子選手が全仏オープンテニスに14年ぶりに出場しました。それだけでも凄いことなのですが彼女は昨年に準優勝したシード選手、ディナラ・サフィナに勝利しました。39歳7ヶ月での全仏での勝利は史上2番目の年長勝利記録です。 伊達選手は25歳で引退したときに「常に自分を追い込み、精神的にギリギリの状態で戦うことがきつくなりました。海外ツアーのつらさも身にしみてきます。さまざまな手配から身の回りのことまで、すべて自分一人でこなさなくてはならないからです。一年の三分の二も続くこんな毎日に限界を感じ、引退させていただきます」と話していましたが、今回、右ふくらはぎに包帯を巻きながらサフィナを破った試合の後には「うまくいかなかったことにイライラもしたけど、この場に立ちたい人は何人もいる。1分でも長く立っていたいと思っていた」と話していました。 この年齢で世界を相手に戦える彼女の強さの秘密はトーナメントに出場できる幸せに気づいたことだと思います。水の中の魚は水のありがたさに気がつきません。テニスを楽しめる幸せに感謝したいですね。 |
中 山和義(なかやま かずよし)
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